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History

軌跡をたどる

Creem Panの歴史は、1人の競馬少年の違和感から始まりました。

映画サークル発の小さなチームが、

引退馬問題を真正面から扱った映画・書籍・メディアをつくり続けるなかで、

いまでは競馬広告の大型案件から一般企業のブランディングまでを担う、

馬事と映像制作が交差する唯一無二の存在へと育ってきました。

ここでは、その歩みを「個人の原点」から「現在のCreem Pan」、

そしてこれから先に目指していく方向までを、

1つのHISTORYとしてまとめています。

1987年から始まるこの物語を、一緒にたどってみてください。

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    1987-2004

    代表の平林は、大の競馬好きの父のもとに生まれます。

    当然のように自身も競馬ファンとなり、週末は関東の競馬場やウインズ(場外馬券場)に出向き、家で留守番のときは競馬関連の書籍を読み漁って、木曜の夜には競馬新聞『エイト』を開く──そんな少々変わった子どもでした。

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    2005

    平林が18歳で、インターネットに触れたことが、

    大きな転機となります。

    これまで応援してきた競走馬の「引退後」を調べると、その多くが「行方不明」とされ、すでにこの世にはいないだろうという、マスメディアが決して報じない厳しい現実を目の当たりにします。

    いつか自分の道を見つけた暁には、この問題に向き合うことを強く心に決めたのがこのときです。

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    2017

    平林は映像監督を志して多摩美術大学に進学し、ここで現在の社員である椎葉と出会います。卒業後はテレビディレクターとなり、その勤務先で、のちに役員となる平本と出会いました。

    その後、会社の理解を得て、映画サークルとしてCreem Panを発足。引退後の競走馬の「今」をテーマにしたドキュメンタリー映画『今日もどこかで馬は生まれる』の制作プロジェクトがスタートしました。

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    2018

    クラウドファンディングで制作費を獲得したものの、JRAや食肉センターなどからは、幾度も撮影協力を断られるなど、数々の困難に見舞われます。競馬関係者との接点がほとんどない中で、根気強く企画の協力者を草の根的に探して交渉を重ねていき、人から人へと数珠つなぎに協力者の紹介を受けるようになり、競走馬の一生に携わるさまざまな場面の取材に成功。結果として、1都1道5県で12シーンの撮影を、18日間で実行しました。

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    2019

    映画『今日もどこかで馬は生まれる』が完成。新宿のケイズシネマで封切り上映となり、朝10時からの1日1回上映という難しい条件にもかかわらず、3週間で2,000人超を動員し、インディーズとしては大成功と言える数字を叩き出します。

    さらに、馬産地である北海道日高での上映会や、船橋競馬場、JRA美浦トレーニングセンターなど、競馬関係者に向けた出張上映や、感想を発表し合う座談会も精力的に行いました。

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    2020

    映画は門真国際映画祭2020で優秀作品賞と大阪府知事賞を受賞し、全国主要都市の独立系劇場での上映や、CS「日本映画専門チャンネル」での放送が実現します。国内の全配信プラットフォームとの契約に加え、北米と韓国での放映契約も締結。メディアにも多く取り上げていただき、同作は想像以上の広がりを見せました。

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    2021

    劇場上映が一段落し、希望者による上映会・座談会の開催が各地で活発化・それと同時に、映画鑑賞者を対象に引退馬問題の解決策を問うアンケートの回収に注力し、3,000件以上の声が集まりました。統計・分析を行ったものの、この問題において全方位的な解決策を見出すことはできません。一朝一夕では解決し得ない、極めて困難な課題であることを痛感し、社会の中でこれからもこの問題に向き合い続ける決心を固めます。

    そして同年12月22日、映画サークルだったCreem Panを法人化しました。

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    2022

    平林の大学の後輩である椎葉が入社し、株式会社Creem Panとして本格的に始動します。

    人と馬を身近にするサイト「Loveuma.」を開設し、引退馬問題をテーマにしたWeb記事を多数発表。また、TCC Japan様の引退馬支援啓発プロジェクト「馬のみらいアクション」の全コンテンツの制作を担当し、初めて“仕事”としてこの問題の制作に携わりました。

    一方で、事業収益の大半は非馬事分野で、それも平林の人脈から依頼された低予算の映像制作がほとんどを占めており、一期目の決算は“ギリギリの黒字”で着地となりました。

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    2023

    平林がNHK出版からの打診を受け、引退馬問題を題材に初の著書の執筆を開始します。

    事業では、椎葉の強みを生かしたデザインやWeb制作の受注を目指し、平林自身も生まれて初めての営業活動に奔走。結果として取引先数と売上は大きく増加します。しかし、単発取引にとどまる案件も多く、新たな課題も浮き彫りになりました。この頃から、馬事関係の依頼も徐々に増え始めます。

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    2024

    元メジャーリーガー・イチロー氏と武豊騎手を起用し大きな話題を呼んだ、JRAの広告「ICHIRO MEETS KEIBAシリーズ」の監督を平林が務めます。

    このほかにもJRA関連企業から多くの広告制作の依頼をいただき、非馬事案件においても、馬事案件での表現力が評価されて大手企業から直接の依頼が入るなど、取引企業や担当案件の質に大きな変化が生まれました。非馬事と馬事の案件割合が、ほぼ半々になったのもこの年です。そして平林は、新書『サラブレッドはどこへ行くのか』を上梓しました。

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    2025

    前年に続き「ICHIRO MEETS KEIBAシリーズ」や、引退馬のアフターキャリアを紹介する「セカンドキャリウマシリーズ」をはじめ、多数の馬事案件の制作を担当。並行して、非馬事でも作品性が高く、単価の大きい案件が集中し、取引先数・売上ともに大幅に増加するなど、飛躍の年となります。そして、サークル時代からの盟友・平本が役員として合流し、オフィスも移転しました。

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    2026-

    2025年までに培った馬事・非馬事それぞれの実績と、自主映画・書籍・Loveuma.といった自社プロジェクトを土台に、Creem Panは次のフェーズへ進みます。引退馬問題をテーマにした第二作目の映画や、新たな書籍・Web企画など、時間と覚悟の要るプロジェクトに、チームとして本格的に取り組むつもりです。

    同時に、採用・育成や組織づくりにもこれまで以上に力を入れ、「撮って作る」だけでなく「企画し、編集し、社会に届ける」ところまで考えられるメンバーが増えていくことを目指します。

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